太陽光発電は、電気代の削減や災害時の備えに役立つ一方で、条件が合わないと工事費用を回収できず「思ったより残らない」ことがあります。特に住宅リフォームや古民家改修では、屋根の状態や地域特性が損得を大きく左右します。
太陽光が設置不可になりやすい家の特徴3選
1. 屋根が弱い・雨漏り歴がある（先に屋根修理が必要）
屋根下地の劣化、過去の雨漏り、瓦のズレがあると、太陽光を載せる前に屋根修理や防水が必要になりやすいです。
この「先行工事」が入ると、見積もりの総額が一気に上がり、相場感より高く見える原因にもなります。
現場目線の判断基準：点検で黒ずみ、たわみ、釘浮きが多い場合は、太陽光より屋根リフォームの優先度が上がります。
2. 日当たりが悪い・北向き・寄棟で面積が割れる（発電が伸びない）
日当たりが悪い家は発電量が落ちやすく、回収期間が伸びます。寄棟のように面が分散する屋根は、パネル配置が難しく、容量を稼げないことも。
現場目線の判断基準：日中の時間帯で屋根の影が長く残る家は、シミュレーションの根拠を必ず確認しましょう。
3. 雪・強風・塩害など環境負荷が高い（維持費が増える）
日本海側は積雪や強風で、設置が難しくなります。太平洋側は日射が取りやすい一方、沿岸部は塩害で金具・配線の劣化リスクが上がるため、仕様選びがコストと寿命に直結します。
太陽光設置で損するポイント（見積もりでよくある落とし穴）⚠️
- 工事費用の内訳が不明瞭で、比較ができない（足場、申請、架台、防水処理が一式表記）
- 近い将来に外壁塗装や屋根リフォームを予定しているのに先に載せてしまう（脱着費が追加）
- パワコン交換や点検費を見ていない（長期の住宅リフォーム計画に入れておく）
- 「売電で儲かる」前提で計算している（現実は自家消費が主役になりやすい）
儲かる条件付き。太陽光で得しやすい家の共通点 💰
- 昼間の電気使用が多い（在宅ワーク、子育て、店舗併用）
- 影が少なく、容量を確保できる
- 屋根の状態が良く、追加の屋根修理が不要
- 見積もりを複数社で比較し、工事範囲と保証内容が揃っている
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蓄電池は併用すると得？待つべき？ 🔋
蓄電池は「回収だけ」で判断すると厳しいケースもありますが、停電対策や夜間の電力使用が多い家庭では価値が出やすいです。
- 得になりやすい：夜の使用量が多い、停電対策の優先度が高い、料金プランと相性が良い
- 慎重に見たい：昼に自家消費できている、初期費用が重い、発電が安定しない地域
現場目線のコツ：回収目的なら“性能進化と価格低下を待つ”選択肢も合理的です。安心目的なら、今の生活に必要かで判断しましょう。
太平洋側と日本海側の差（発電量だけでなく維持の設計が重要）
- 太平洋側：日射が安定しやすいが、沿岸は塩害対策が重要
- 日本海側：積雪・曇天・強風で、発電の季節変動と点検コストを見込む必要がある
迷ったらここだけ確認。損しないための優先順位
- 屋根の健全性チェック（雨漏り修理・防水が先か）
- 影込みの発電シミュレーション（根拠の提示があるか）
- 見積もり比較（保証と工事範囲が揃っているか）
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監修：吉岡貞夫｜リフォームの匠スタジオ運営者
（現場12年／商談2000件／現場管理1000件／LINE友だち1250名以上）